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ジュエリーは時代を映す鏡

ナポレオンの功績と
 ジョージアンジュエリー

英国ヴィクトリアン時代と
 フランスベルエポック繁栄
 の時代

 初期(1840年〜1860年)
 中期(1860年〜1880年)
 後期(1880年〜1900年)

アール・ヌーボー
 その唯美的芸術運動

エドワーディアン
 プラチナジュエリーの誕生
 と貴族社会の終焉

アール・デコスタイル
 エステートジュエリー

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ナポレオンの功績とジョージアンジュエリー

 現存するジュエリーでおそらく私達が市場で手に入れることが出来るのはごく一部を除いて18世紀以降に作られた作品です。
もともと19世紀以前に作られたジュエリーの数は極端に少ない上、金や宝石類が少なく大変貴重であったため、後にその時代に合ったデザインに作り直されてしまいました。
フランスおいては革命後の一時期ジュエリーは破壊されてしまい、ばらばらにして外国に散財してしまっています。
 しかし、ナポレオンが権力を掌握すると、政治と社会の変化と共にファションもジュエリーも劇的に変化して行きます。彼のジュエリーへの関心の高さはよく知られていましたが、ナポレオンの古典主義への憧れは、 古代ギリシャやローマ時代に作られたカメオやインタリオにおよび、彼自身が宝石彫刻学校を設立し、それらを身に付けることを奨励したほどです。
そして皇帝を宣言したナポレオンは、その威厳を目も眩むようなジュエリーを顕示することによって得るとみなし、各種のセレモニーにおいてジョセフィーヌやマリー・ルイーズそして親族にもエンパイヤースタイルのジュエリーを着けさせました。
壊滅的であったフランスの宝飾産業はこうしてしだいに息を吹き返していきます。
 長い間、敵対関係の続いていた英国とフランスではありますが、世界経済の中心は間違いなく英国であり続けました。
アンティークジュエリーを考察する場合、英国の王の名を取り時代区分するのが一般 的です(おそらくフランス人を除いて)。
18世紀前半からヴィクトリア女王の時代になるまでをジョージアン(ジョージ1世から4世に時代)と呼びます。しかし実際に現存しているジュエリーのほとんどが18世紀末頃からのものですから、実質的には18世紀後期から1837年までがジョージアンということになります。
  この時代は、金や宝石の産出量はごく僅かで、ジュエリーを身に付けられるのは王侯貴族のごく限られた人達だけでした。限られた少ない素材で最大限の効果 を生むように工夫されデザインされています。
金はボリュームがあるように見せるフィリグリー(金線細工)や、ルプセ・ワーク(打ち出し細工)が、 クローズド・セッティングされフォイルを引いて色を高めた宝石(アメジスト、シトリン、アクアマリン、ピンクトパーズなどのブラジル産の半期石が多く使われている)の周りに美しく装飾されています。
 デザインのモチーフは自然主義的な具象で花や葉をカラーゴールドと宝石を使って見事に表現しており、忘れな草を咥えたドーブ(鳩)ブローチ、クロスペンダントシール、ブラックエナメルでメッセージを施したメモリアルリングなども流行しています。
 また、ロイヤルブルーと呼ばれる濃紺のブルーエナメルをエンジンターン(線刻用の機械)加工した金の上に施し、ダイヤモンドで周りを縁取り、中心にはモノグラムを装飾したリングやブローチがリバイバルされ大変な人気となりました。
 ダイヤモンドは、ローズカットされ石の下に箔をひいて銀の爪と枠で裏面 を完全に被い固定(クローズド・セッティング)されていました。ダイヤモンドのカッティングの進歩と共にダイヤモンドの輝きが明らかになったため、オープン・セッティングに変わってきたのはこの時代からです。

 ほとんどが人間の手で制作され一点一点の表情が微妙に違い華やかさは少ないがいかにもアンティークの素朴な匂いのするジョージアンジュエリーは、イギリス人の趣向にぴったりで、希少性も伴い特にコレクターに人気があります。
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