話題の「ダ・ヴィンチコード」電車の中で読破しました。
普段から好きな画家を聞かれると、プレ・ラファエロの画家達とレオナルドと答えていた僕には、非常に興味深く楽しい一冊でした。
それにしても、「マグダラのマリア」とキリストの関係についての作者の新説は衝撃的と言えます。
マグダラのマリアさて、今日は画家とジュエリー制作者との関係についのお話です。
ルネッサンスの頃の絵画の中には、ジュエリーを身に着けた女性の肖像画が多く見られます。 当時のジュエリーがどんなもので、そしてどんな風に身に着けられていたのか垣間見ることが出来ます。
 皆様も良くご存知の画家ボッティチェリが描いた有名な≪春・プリマベーラ≫の中にもジュエリーが描かれていますが、なんとボッティチェリは画家になる前に、金細工を学んでいたのです。
当時は画家や彫刻家と金線細工師の技巧は非常に密接な結びつきがありました。
芸術家を目指す者たちが、正確なデッサンと造形を学ぶ場所が金細工師の工房だったからです。
彼らは美しい線による表現方法の基礎をジュエリーの制作から学んでいったのです。
 また、ヘンリー8世の宮廷画家のハンス・ホルバインのように、画家がジュエリーのデザインをしていたケースもあります。 彼自身ははジュエリーを制作していませんが、友人のジョーン・アンベルが彼のデザインしたジュエリーを制作しています。
 このように、画家がジュエリーを熟知していたからこそ、リアルに描くことが可能であったわけで、ありがたいことに、現代の私達に当時のジュエリーを正確に伝えてくれることになったのです。
2004.9.29 kuroiwa
【 写真:マグダラのマリア カルロ クリヴェリ 作 1436−1478 】